工務店のWEBサイト―見過ごされがちな販促ポイントコラム
工務店のWEBサイトを制作していると「家を建てるなら工務店」と、本当に思います。
家を建てようと思われた方が近所の工務店をお探しになるとき、WEBサイトの「施工事例」は有力な決め手となりますが、工務店のWEBサイトで意外に見過ごされがちなのが、他社には語れない“強み”のページです。
他社とは違う強みをアピールする
私たちは、その工務店が選ばれる根拠となる他社とは違う強みについて、気軽な話し合いの場でお訊きすることからスタートします。
それがお客さまの望みを叶える設計力にあるのか、優れた断熱材を使った快適性と省エネの実現にあるのか、または天然素材を使ったやすらぎと健康な住まいにあるのか、あるいは伝統の大工の技術を活かした確かな家づくりにあるのか、工務店さまとの話し合いのなかから、いくつか抽出していきます。
そして、これらを一つにまとめ、「〇〇〇工務店の強み」としてTOPページにバナーを設けてアピールします。お客さまが「この工務店はどんな会社か」「何が特色なのか」を知りたいと思われた際に、効果を発揮するコンテンツができあがります。
売りとなる強みは別ページで詳細を訴求
“他社とは違う強み”で紹介する項目のなかで、さらに掘り下げてアピールしたい内容は、リンクをはって別ページで訴求すると、より一層、特色を印象づけられます。例えば高断熱・高気密をアピールしたい場合は、使われている断熱材の熱伝導率 を提示すると共に、図解を使って材質的な特長まで紹介できれば、さらに高断熱の信頼度を高められます。
このように、お客さまの興味に応じて階層別に情報量を増やし、深く掘り下げることで効果的な展開が可能になります。この手法は、天然素材を伝ったプランが特色の場合、別ページで写真と共にそのデザイン性や健康面での優位性をアピールするなど、個々の強みごとに展開が可能です。大手ハウスメーカーとの違いという観点では、地元の工務店である点も重視されますので、例えば地元で建設業以外の事業を展開されていたら、それが家づくりに直結関係しなくても“地元との結び付き”というアプローチで、やはり掘り下げて事業内容をアピールすべきです。
検索上位に表示されることはもちろん重要で、それを実現させるためにSEO対策があります。検索エンジンによってサイトの内容がユーザーにとって価値が高いと判断されるページが上位に表示されます。そのためには信頼性の高い文章や検索されやすいワードが重要になります。“他社とは違う強み”には家づくりを望まれる方にとっての判断材料になる内容やワードが多く含まれる可能性があるため、大切にすべきコンテンツになります。
信頼性を高めて選ばれる確率を上げる
このほか、信頼性や親近感の醸成に寄与するコンテンツとして、経営者メッセージやスタッフ紹介、経営者あるいはスタッフの方のブログなど、顔が見えるリアルな言葉によるアピールがあります。経営者メッセージは、ありきたりにせず、業界に入った経緯などのエピソードを加えると、より親近感が増すでしょう。スタッフ紹介には趣味や出身地などを加味することによって、お客さまとの距離が縮まります。これらは取材やアンケートを通じて情報収集し私たちがまとめます。さらに、施工現場のリアルな状況を紹介するなど、ブログを通したご自身による情報発信にも地道に活動する工務店イメージを伝える効果があります。
最初に「『施工事例』は有力な決め手となります」と書きましたが、現場の状況をよりリアルに伝えるためには、静止画よりも動画(YouTube)を活用することで信頼性を一層高めることができます。
WEBサイトを前提にお話してきましたが、もちろんこの考え方は印刷メディアでも同じように展開可能です。まずは、いま抱えられている課題や貴社が自信をもってアピールできる特色について、フリーな話し合いの場でお聞かせください。効果的な貴社アピールは、そこから始まります。