採用向け会社案内の制作ブログ

採用向け会社案内の制作

長いお付き合いの会社様から合同面接会で配布することを主な目的にした会社案内の制作を依頼されました。
医療機器の販売店を多数展開されているRJ社様にはこれまで店舗の案内を主な内容にした会社案内を作らせていただいてきました。しかし、最近の採用現場の難しさを考慮し、採用に特化した会社案内を制作してほしいという依頼でした。

初めての採用向け会社案内なので、予算以外に特に要望はありませんでした。ただし、さまざまな年次の社員の方々から受け取った就活生向けのアンケートをいただきました。この貴重な情報を無駄にしないようにすることが重要な前提事項になりました。

予算の範囲では2折り4ページの制作は余裕がありますが、8ページでは予算オーバーになります。多くの部数は必要ありませんが、就活生の関心に応える、先の就活生に向けたアンケートを含む充実した内容が必要と判断しました。

そこで、デザイン・制作作業以外に、全体のページ構成、デザインの基本イメージと相応しい表紙タイトルなどを決めるディレクション作業および、社長と社員の方の対談の設定(インタビューとライティング)以外のライティング作業は社内のデザイナーが担当することで対応することにしました。つまり、インタビューを伴うライティング作業のみをコピーライターに外注し、他は全て社内対応とすることで予算内に収めることにしたわけです。

インタビューの内容設定の参考に、最近使われるChatGTPを利用して業界がかかえる問題点を抽出し、対談をリードしてもらう予定のライターとクライアントの双方にお渡ししました。
クライアントと、カメラマン、ライター、そして当社の日程を調整を行い、対談以外の撮影ポイントの調整を含めて4時間程度のスケジュールを組むことができました。社長と店長の対談(インタビューと写真撮影)の前に表紙のデザインを3案提出し、会社案内制作の担当である部長との間で全体のデザインイメージを決定しました。その後、重要な部分である「対談」に臨みました。クライアントの店舗の一角に通常顧客対応とは別の応接室があり、営業時間内に周囲を気にせず対談を行うことができました。

「対談と撮影」の当日、事前に就活生向けのアンケートをいただいたスタッフの撮影を別の店舗でカメラマンと行い、その後「対談」場所の店舗でライターと合流。しばらくして社長も到着し、写真撮影から始めました。社長と店長が並んで撮るという形では距離が取れなかったので、丸判でレイアウトすることにして別々に撮影させていただきました。対話が始まる前に弾んでいるポーズはカメラマンの領域で、会話が始まる前からポーズの上でも「熱心な話」を撮ることができました。
撮影が終わると次はライターが「対談」をディレクションする番です。
事前に提供したChatGPTの要約は直接的には活用できなかったようで、ライター自身のメモを基に対談を進めました。話は業界の今後と店舗運営、スタッフの教育、スキルアップなどなど、行きつ戻りつ脱線しつつ予定時間を大幅に超えて、様々な課題が話し合われました。同席していた責任者の総務部長は心配そうに「これで大丈夫なのか?」と思われたたようですが、そこはプロの仕事です。ちょっと文字数が予定より多かったのでデザイン担当者にとっては骨折りでしたがきれいにまとめることができました。

会社の業務説明や新たに採用される就活生へのスキルアップの説明ページなどは、社内でデザイナーが就活用のWEBサイトや既存の会社案内から再構成して作りました。従来の会社案内に比べるとビジュアルが少なくなった部分もありますが、売り手市場傾向の企業選択の際のツールとしてはバランスの取れたものになったと考えています。
採用向け会社案内への効果がどうだったか、お客様のご意見をお聞きするのはこれからです。